近況
2009.06.09 Tuesday
試験勉強中に
やたら部屋の掃除がしたくなるのと同じです。
現実逃避、とは思わないけど。
むしろ勢いづいてしまうのでしょう。
今回は、本屋ばかり行って
読む時間もあまりないのに本を買って
本棚を充実させている始末。
いつ読むつもりなの、わたし。
福山に「フタバ図書」(本屋さん)のでっかいのができて、
もうそこは、わたしにとって天国みたいなとこで
ソファーとかカフェとかあるから
油断すると何時間でも居座ってしまう。
わたしの日々はヤマダ電機と本屋で作られている。
あと最近は
煮詰まってたえられなくなった時、
ひとりで飲みに行ってしまう。
ひとり飲みは危険。
なぜなら、ハイペースだから。
このあいだなんて飲み過ぎて、
ハイヒールで階段から転げ落ちて
流血と打撲。
そして翌朝、起きて
部屋のところどころに血痕を確認するはめに。
でも、
この話を友だちにしたら
「わたしはそれで骨折したよ(笑)」
いやいや笑えん!!
上には上がいるもんだ。
それにしても
やっと展示作品全部決めました。
まだテスト終わってないのもあるけど
強引に終了。
ああ出来た出来た。
やっと出来た。
まだ準備することは山ほどあるけど
とりあえず見えた。
あとは東京に身体を持っていくだけだ。
今回は3週間くらい上京する予定。
そんなに長く不在にするのは
これまでで初めてのこと。
長い旅行でも10日間くらいだもの。
ほとんど銀座にいるわけだけど、
色んな人に会うんだろうなあ。
楽しみだなあー。
近況報告ありがとうごさいます。
私も最近は読書三昧です。いま読んでいるのは、辺見庸の「私とマリオ・ジャコメッリ」(NHK出版)。ジャコメッリはイタリア北東部の片田舎セニガリアで生まれ、そこで大半の作品を撮り続けた孤高の写真家です(いわば、植田正治のようなもんでしょうか)。
「アーティストとは、世界のなかに別の次元を発見する者、さらにいえば、ある空間に〈異界〉を見る、ことばのもっともよい意味でのコスモポリタンである」(同書より)
ジャコメッリとNORiさんの作風はまったく違いますが、2人が現(うつつ)の世界で見つけた「異界」には、ある共通点があるように感じられるのです。それは、辺見が言うところの「あの世」であり、「これから見る夢」であり、「まぼろし」です。うまく説明できませんが、NORiさんの写真を見た時に感じる、記憶の始源を呼び覚まされるような不思議な既視感(デジャ・ヴュ)は、たぶん、このあたりから生み出されてくるのではないか、とも思い至りました。
そして、2人の問題意識の底流には「時間」「時の流れ」、すなわち「死」がある。「死」といっても、それは決してマイナスのイメージではなく、そこから、一度きりの「生」を愛しむ、温かくも狂おしい思いがわき上がってくるのでしょう。「死」と「生」という二つの相反するイメージが、見る者の感性をザワザワとかき動かし、心の奥底に映像を深く刻みつけるのです。
などと勝手な解釈をして、一人納得しています。お気を悪くされたら、すみません。
飲み過ぎにはくれぐれもご注意を。NORiさんに泥酔は似合いません(いや、似合ってるか?)。大事な個展の前に骨折で入院してしまっては、まさに笑うに笑えぬし。懐にも体にも優しいウチノミを強くおすすめします。
銀座の個展の成功を、心より祈っております。東京の人々の心をザワザワとかき乱して下さい。